歯が痛い/うずく

・虫歯

虫歯とは、口腔内の細菌が出す酸により、歯が溶かされた状態のことです。 「冷たいものがしみる」「ズキズキと痛む」「叩くと響くような痛みがする」などの症状が特徴的です。 口腔内には500～700種類の細菌がいますが、虫歯の原因になるのはミュータンス菌と呼ばれる菌です。 この菌は、砂糖などの糖分を栄養にして歯にひっつき、増殖して歯垢（プラーク）と呼ばれる細菌の塊を形成します。また、この細菌の塊は糖分から酸を作り出し、歯の表面を溶かしていきます（脱灰）。 少し歯が溶かされたくらいであれば唾液の力で元に戻る（再石灰化）のですが、不規則な食生活などをすると溶かされる時間が長くなってしまい、歯に穴が開いてしまいます。

・知覚過敏

知覚過敏とは、何らかの原因でエナメル質が傷ついて露出してしまい、冷たいものや熱いものの刺激が象牙質に刺激を与えることによって、痛みを感じます。 虫歯であっても、冷たいものや熱いものがしみることはよくありますが、「痛みが一時的であること」、「叩いても痛まないこと」などが、虫歯とは異なります。 また、歯周病により歯茎が下がってしまうと、象牙質の部分がむき出しになるので、歯周病の進行によっても知覚過敏の症状はあらわれやすくなります。

・歯が割れた

歯ぎしりや食いしばり、転倒などによって歯が割れてしまうと、割れ目から細菌が侵入し、痛みを引き起こすことがあります。 亀裂が小さい場合はレントゲンでの判断も難しく、知覚過敏と判断されてしまうケースもあります。

・歯以外に原因がある

歯科にかかる患者さんの約1割は、歯以外が原因による歯の痛みを患っています。 虫歯や歯周病などとは痛みのメカニズムが異なるため、原因の特定も治療法も変わってきます。 抜歯をすれば痛みがなくなるというわけではないので、早めに歯科医の診断を受けましょう。