歯がない部分を治したい
歯を失う原因
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厚生労働省の調査によると、歯を失う原因で最も多かったものは、歯周病(42%)です。 ただ、歯を失う原因の3位である「破折」の多くは、虫歯が原因となっていることがほとんどです。 このように考えると、歯を失う原因としては虫歯由来が44%となり、抜歯の最大の原因は虫歯であるともいえるでしょう。
歯を失った状態で放置するリスク
「噛めるから問題ない」「お金が勿体ない」と、歯が抜けてしまった状態のまま生活されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 歯が抜けたまま生活はできていても、口腔内にとっては悪影響が出ているケースが多いです。 では、歯が抜けたままにしていると一体どういうリスクが起こりうるのでしょうか。
・噛み合わせや歯並びが悪くなる
歯というのは通常28本生えており(親知らずを含めると32本)、それぞれがしっかり支え合うことによりかみ合わせを維持しています。ですので、1本でも抜けてしまうと、抜けた部分に他の歯が寄っていってしまいます。例えば、向かい合う歯が伸びてきたり、隣の歯が傾いてきたりするのです。
そうすると、他の歯のバランスまでおかしくなってきてしまい、痛みや腫れなどの症状が出ることがあります。 1本の放置が、徐々に他の歯に影響を与えていってしまうのです。
・身体への悪影響
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①食事がしにくくなっていく 毎日好きなものを食べるためには、しっかり噛むことが不可欠になります。 歯が抜けたままの状態を放置することで、歯全体のバランスが悪くなり、他の歯に悪影響を与えていきますので、将来的には食べられるものがどんどん減っていってしまいます。
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②話しづらくなる おじいちゃんやおばあちゃんと話していて、なんと言っているかわかりにくいと感じたことはありませんか? 実は、歯がないことで隙間から息が漏れていってしまい、発音がしにくくなるのです。
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③口臭の原因になる 歯がないスペースには、食べかすが溜まっていきます。 その食べかすを餌に細菌が増殖し、歯垢(プラーク)という細菌の塊になります。 プラーク1mgの中には、およそ300種類もの細菌が存在しており、その中の細菌が硫化水素(温泉のような臭い)などを発生させます。 また、歯が無い部分の歯周病が進行していけば、歯周ポケットから嫌な臭いを発生させていき、それも口臭の原因となります。
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④認知症のリスクが高まる 日本歯科医師会の「いい歯は毎日を元気にプロジェクト」によると、歯を失って噛む力が弱まることで、認知症の発症リスクが最大1.9倍も増えるとの報告があります。ただし、歯を失った状態で何も治療せずに放置することが問題となりますので、きちんと治療をすれば認知症のリスクがここまで上がるということはないでしょう。
歯を失ったときの3つの治療方法
それでは、歯を失ってしまったときの治療法にはどんなものがあるのか見ていきましょう。 まず考えられる治療法としては ・ブリッジ ・入れ歯 ・インプラント の3つとなります。
それぞれにメリット・デメリットがあるのでどれを選べばいいのか分からないという方が多いのではないでしょうか。 それぞれの治療法の特性を理解した上で、ご自身のライフスタイルにあったものを選択することが大切です。
インプラント
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インプラントとは、歯が抜けてしまった部分に人口の根っこを埋め込み、その上に被せ物をつける治療のことです。 ブリッジや入れ歯と比べたときに、インプラントは最も天然の歯に近い構造をしており、見た目も噛む力も天然の歯と比べても遜色ありません。また、周りの歯に負担もかけないため、将来的な健康面を考えたときに最もおすすめの治療方法となります。
インプラントのメリット
・天然の歯と同じ感覚で噛むことができる。 ・入れ歯と比べた際に見た目を気にする必要がない。 ・ブリッジや入れ歯のように他の歯に干渉しないので、周りの歯を守ることができる。 ・周りの歯を傷つけることがないので、自分の歯をより多く残すことができる。
インプラントのデメリット
・手術が必要になる。 ・治療費が他の治療と比べると高い。
ブリッジ
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ブリッジとは、抜けてしまった歯の両隣の歯を削り、橋を渡すように冠を被せます。 従って、一番奥の歯が抜けてしまった場合は、ブリッジをすることができません。 入れ歯よりも装着の違和感が少ないというお声が多いです。 ただ、両隣の歯を削る必要があるので、健康な歯であればなおさら抵抗がある方も多いかもしれません。
ブリッジのメリット
・固定式のため、違和感が少ない。 ・セラミックを使用した場合、天然の歯のような仕上がりになり、見た目が綺麗。 ・短期間での治療が可能。
ブリッジのデメリット
・治療対象の両隣の歯がたとえ健康でも、治療のために削る必要がある。 ・発音に問題が生じる可能性がある。 ・支えとなる歯が虫歯になったり、歯周病になる確率が高まる。 ・ブリッジと歯肉の間に食べ物のカスがたまりやすく、不衛生で口臭の原因にもなりやすい。
入れ歯
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入れ歯は、患者様の負担が少なく、手入れも簡単な治療法になります。 ただ、食べ物が挟まりやすかったり、外れそうになったり、合っていなければ痛みが出たり、見た目が気になるといったことがあります。 入れ歯の種類は、金属のバネの目立たないもの、金属のバネがついていないものなど様々です。
入れ歯のメリット
・短期間で治療でき、治療自体も比較的簡単。 ・通常の入れ歯の素材や方法であれば治療費が安い。 ・手入れがしやすい。
入れ歯のデメリット
・咬み心地に問題が生じ、硬い物が食べにくくなる場合が多い。 ・食べ物が入れ歯に挟まることがあるため、不衛生で口臭の原因にもなりやすい。 ・ガタつきがあるため、違和感を覚えることがある。 ・顎の骨が痩せることがある。 ・留め金が見えるため、見た目が悪くなってしまう。
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上記のように、歯が抜けてしまった場合の治療方法がありますので、それぞれの特性を踏まえた上で患者様のライフスタイルに合わせた治療方法を選択することが大切になります。 蓮田市にあるWIN D デンタルクリニック蓮田では、カウンセリングを大切にし、患者様の希望を踏まえた上で、患者様にとっての最善の治療方法をご提案させていただきます。 お気軽にご相談ください。
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当クリニックでは患者様個人に合わせて、できるだけ歯を削らない治療を行っています。
お口の中の悩みや不安、ケアの方法などなんでもお気軽にご相談くださいませ。