メタルフリー治療

金属の種類

歯の治療にはさまざまな金属が使われていますが、お口の中に溶け出しやすい金属はアレルゲンになりやすく危険と言えます。 危険性がほぼないか低い金属はチタンやプラチナ、ゴールドです。 危険性が中程度から高い金属は亜鉛や金銀パラジウム合金、ニッケルやクロム、アマルガム（水銀）です。

保険診療で使われている金銀パラジウム合金は危険性が高いため、欧米では歯の診療には使われていません。 また危険性の高いアマルガムは、水銀をベースにして作られた金属なので神経毒性が強く、全身症状を引き起こす原因となっています。

金属のデメリット

金属アレルギー

歯の詰め物が原因で金属アレルギーを起こすことがあります。金属の歯の詰めものは「ガルバニー電流」という弱い電流を発生しています。そして長い期間を経ると金属イオンがお口の中に溶け出し血液中に入り、金属アレルギーを引き起こします。金属アレルギーというと肌荒れをイメージする方も多いかもしれません。しかし肌荒れだけでなく頭痛や肩こり、疲労感も金属アレルギーが原因と言われています。

メタルタトゥー

メタルタトゥーとは歯茎が黒くなってしまう症状です。お口に溶け出した金属イオンや削った詰めものの金属の粉などによって黒くなります。特にアマルガム（水銀）は起きやすい金属です。

2次カリエス予防

2次カリエスとは、治療した虫歯が再度虫歯になることです。原因は詰めものが劣化し歯の隙間に虫歯菌が入るためです。特にアマルガム（水銀）は時間の経過とともに唾液で劣化し腐食がすすむため、2次カリエスになりやすい金属です。

電磁波の影響

金属の詰めものは携帯電話や周囲の家電製品の電波をアンテナのようにキャッチしてしまうため、身体に影響があると言われています。ドイツなどの歯科先進国では金属の素材はあまり使われていません。

外観の悪さ

言うまでもありませんが、銀歯はとても目立ちます。詰めものや被せものだけでなく、土台で使われている場合も時間の経過や歯茎が痩せることで金属が見えてしまうことがあります。

メタルフリーの素材・治療法

メタルフリー治療で使われる素材は主にセラミックで、いくつか種類があります。 それぞれに特徴があるので、患者様にご提案と相談をして治療をいたします。

オールセラミック

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• セラミックのみで作られている素材です。特徴は質感や色が自然で、清潔感のある美しい口元に仕上げます。 金属ではないので金属アレルギーは起こりません。保険がきかない自由診療なので費用は高めです。

ジルコニアセラミック

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• ジルコニアはダイヤモンドのように強度が高く、美しさも兼ね備えた素材です。 特徴はオールセラミックと同様に質感や色が自然で、汚れや傷もつきにくく、変色などの劣化がありません。金属アレルギーの心配もなく、耐久性はほかのセラミック素材よりも強く長持ちします。 詰めものや被せものの場合、歯を削る量が他と比べて少し多めで、保険がきかず費用が高めです。

ハイブリッドセラミック

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• ハイブリッドセラミックは金属にセラミックとレジン（プラスチック）を混ぜて作られている素材です。 特徴は患者様の天然歯よりも柔らかいため他の歯を傷つけないことです。 費用はオールセラミックより安く、金属アレルギーのリスクも低めです。 長期間の使用で変色があったり耐久性や仕上がりがオールセラミックよりは劣ります。

ファイバーコア

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• グラスファイバーが使われているレジン（プラスチック）の土台です。 特徴は天然歯に似ている弾力を持っているので他の歯を傷つけず破損しにくいことです。 金属は使われていないので金属アレルギーは起こりません。 保険がきかない自由診療なので費用は高めです。

ラミネートベニア

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• ラミネートベニアはネイルチップのように歯の表面に貼り付ける治療法です。 歯にピッタリとくっつくので剥がれることはなく、歯の大きさ・形・色をカバーして外観が美しく仕上がります。 特徴としてはホワイトニングの難しい歯も白くできたり、短期間の治療で仕上げることができることがあります。 もちろん金属アレルギーは起こりません。耐久性はセラミックの素材に比べると弱く、自由診療なので費用が高めです。