根管治療

顕微鏡を使った治療は、肉眼での治療とはまったく異なります

『見えるものしか治療できない』

この言葉は、根管治療が世界で最も進んでいるアメリカのベンシルバニア大学歯内療法学科のSyngcuk KIM教授がおっしゃった言葉『”You can only treat what you can see.”』です。

見えるものしか治療できないってどういうこと?

根管内は細く、長く、枝分かれしており、非常に複雑です。 細菌が根管の細い部分まで到達してしまった場合、肉眼で普通に治療してしまうと、薬を塗って被せ物をし、細菌を中に残したまま治療が終わってしまう可能性が高いです。 そうなると症状が進行し、歯髄という神経に激痛が走ったり、神経が死んでしまったり、根管の先が腫れたり、膿がたまったりします。放置すると、死んだ神経を取り除くために抜髄するだけでなく、抜歯や入れ歯になるリスクが高まります。また、細菌が血管を伝わって全身疾患に影響することもあります。 そのような事態を避けるためにも、マイクロスコープによる治療は欠かせません。

歯の根管は下図のように非常に狭いので、そのすべてを洗浄して細菌を洗い流す必要があります。

日本における根管治療の失敗率は50~70%!

実は、知っておくべき重要なデータがあります。それは、日本の根管治療の成功率の低さについてです。以下は、東京医科歯科大学歯内療法学講座(歯の神経の治療科)のデータで、2005年9月から2006年12月までの東京医科歯科大学むし歯外来での根管治療のX線(レントゲン)透過画像調査(神経治療の失敗率)のグラフです。

根管治療歯のX線透過像の発生率は、根管治療後の根の中の膿の発生率を意味します。 根の中に膿があるということは、根管治療後の歯が治っていないということです。根管内は非常に複雑なため、マイクロスコープなどの顕微鏡を使用しなければ、歯科医師の経験と勘が大きな役割を果たします。根管処置歯における根尖部X線透過像の発現率とは、根管治療した後の根の膿の発現率のことです。 根に膿を持っているという事は、根管治療をしたのに治っていないという事です。 それほどに、根管内は複雑なので、マイクロスコープのような顕微鏡を使わないと、歯科医師による経験や直感によるところが大きくなるのです。

マイクロスコープと肉眼治療の違い

1. 見える範囲が違います

当クリニックでは麻酔注射の痛みを減らすために、事前に表面麻酔をしています。表面麻酔は治療部位に吹きかけるだけなので痛みはありません。表面麻酔をした部位は麻痺するので、麻酔注射をしてもほとんど痛みを感じなくなります。

2. 患者様の負担を軽減

削り残しをなくし、必要以上に健康な歯質を削ることも防げるので患者さんの健康維持につながります。また治療時間の短縮にもつながるので、患者さんの負担を抑えます。

3. 治療の可視化

マイクロスコープでは動画撮影が可能ですので、マイクロスコープを用いた治療の様子をモニターで映しながら、治療内容を分かりやすく説明しております。 実際に自分の歯の治療の様子を見ることができるので、感動される患者様が非常に多いです。

マイクロスコープを用いた実際の治療映像

マイクロスコープを用いた支台歯形成

マイクロスコープを用いたダイレクトボンディング

WIN Dデンタルクリニック蓮田でのさらなるこだわり

  • ラバーダムの使用

    ラバーダムとは、治療する歯以外を覆いかぶせる薄いゴム製のシートのことを言います。 ラバーダム防湿を使用することで、治療中に唾液が治療部位に侵入して感染することを防ぎます。 ラバーダム防湿を使用しなければ、治療部位へ唾液が入り込むことにより細菌感染のリスクが高まり、治療後の腫れや痛みに繋がることがあります。

  • ニッケルチタンファイルの使用

    ファイルとは、根管治療の際に神経の道を綺麗にする道具のことです。 海外で主に使用されているファイルはニッケルチタン製のものですが、日本ではステンレス製が主流となっております。ニッケルチタン製のものでないと、適切な根管治療は行えないといわれています。ステンレス製のものでは、本来の神経の道と異なる部分に入ってしまったり、形が変わってしまい綺麗に神経を除去できない可能性がございます。 しかし、日本のほとんどの歯科医院ではステンレス製が使用されています。なぜなら、ニッケルチタン製のものは材料費が高額なので、歯科医院の保険治療で使用することは難しいからです。 当院では、患者様により質の高い治療を提供するために、ニッケルチタン製のファイルを使用しております。

院長 勝沼智彰(写真右)より

WIN Dデンタルクリニック蓮田では治療の精度にこだわります。そのため、マイクロスコープの他にも、歯科用CTやラバーダム、ニッケルチタンファイルのように、より精密な治療を行うための工夫をたくさん行っております。患者様に喜んでいただける治療を提供できるように努めていますので、安心してご来院ください。

個別相談をご利用ください

当クリニックでは患者様個人に合わせて、できるだけ歯を削らない治療を行っています。
お口の中の悩みや不安、ケアの方法などなんでもお気軽にご相談くださいませ。

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